HJJ参考価格とは

概要

HJJ参考価格とは、直近のファンド運用資産の状況をより実態に近い形で評価することを目的に、HiJoJo Partnersが算出した有価証券の参考価格です。

HJJ参考価格は、投資事業有限責任組合制度の投資資産時価評価準則を参考に、市場価格(時価や直近の評価額)、投資先企業等から入手した資金調達情報、財務諸表、事業計画等の定量情報、および経営陣等からのヒアリングや報道等の定性情報から総合的に判断し算定しています。

  • 匿名組合決算報告書の値と一致しない場合があります(同報告書は税務会計を基準に作成されているため)
  • ファンド終了時のお客様の最終損益を示唆・約束するものではありません
  • ファンドの譲渡可能額を示唆・約束するものではありません

HJJ参考価格算出方法

ファンドが取得している資産種別(非上場株式、ファンド持分、上場株式)によって、HJJ参考価格の算出方法が異なります。さらに、当社が総合的に判断した資産の状況によってHJJ参考価格の算出式が異なります。

非上場株式に投資している

HJJ参考価格の算出に用いている「直近ファイナンス価格」とは、投資先の非上場企業が基準日から6ヶ月以内に実施した資金調達時の単価のことです。

直近ファイナンス価格とHiJoJo Partnersによる総合的判断に乖離がある場合、悪い評価の側を優先してHJJ参考価格に反映します。

条件別のHJJ参考価格算出法
直近ファイナンス価格を確認できる場合
直近ファイナンス価格が "取得価格を上回っている"
直近ファイナンス価格
直近ファイナンス価格が"取得価格と同等か下回っている"
直近ファイナンス価格が "取得価格の100%〜75%"
ファンドによる買付単価
直近ファイナンス価格が "取得価格の75%〜50%"
または投資の短期的な状況において懸念が認められる
ファンドによる買付単価
× 75%
直近ファイナンス価格が "取得価格の50%〜25%"
または投資の長期的な状況について懸念が認められる
ファンドによる買付単価
× 50%
直近ファイナンス価格が"取得価格の25%未満"
経営の梃入れをしなければ投資原価が回収できない懸念がある
ファンドによる買付単価
× 25%
投資原価の回収が見込めない状況にある
1円
備忘価格
直近ファイナンス価格を確認できない場合
経営状態は安定しており事業継続性に問題がないと認められる
ファンドによる買付単価
投資の短期的な状況において懸念が認められる
ファンドによる買付単価
× 75%
投資の長期的な状況について懸念が認められる
ファンドによる買付単価
× 50%
経営の梃入れをしなければ投資原価が回収できない懸念がある
ファンドによる買付単価
× 25%
投資原価の回収が見込めない状況にある
1円
備忘価格
財務諸表および同等の情報を取得できない場合
ファンドによる買付単価
他運用会社のファンド持分に投資している

ファンド・オブ・ファンズと呼ばれる、他運用会社のファンドに投資するスキームのファンドが取得している資産のHJJ参考価格の算出法です。

NAVを取得できる場合のHJJ参考価格
NAV(ファンドの純資産額)× 持分比率
備考
NAVは通常投資先ファンドの運用会社から提供されますが、ファンドによっては取得できない場合があります。また、取得したNAVが実態を反映していないと思われる場合があります。これらの場合、HJJ参考価格の算出は投資先ファンドが投資している資産(非上場株式、上場株式)に対する算出法に準じます。
投資先が上場している

ファンドの組入資産のうち"投資先が上場している場合"は、ファンド決算日の終値からHJJ参考価格を算出します。

株価(ファンド決算日の終値)
上記以外の種別の資産に投資している

ファンドが取得している資産種別が、非上場株式、上場株式、NAVが取得できるファンド持分以外である場合(たとえば転換社債等)は、投資対象企業を株式に投資している場合の評価基準に準じて評価し、保有する資産の特性を総合的に判断の上、HJJ参考価格を算出します。

HJJ参考価格の算出方法

直近ファイナンス価格(※1)等の定量情報や定性情報を基に、HiJoJo Partnersが独自に定めた基準により評価区分(A〜D)を判定し資産種類別の算出式を適用します。

  • 定量情報の例としては、市場における株価情報、投資先企業等から入手した資金調達情報、財務諸表、中期経営計画(事業計画)等が挙げられます。
  • 定性情報の例としては、経営陣等からのヒアリングや報道等の情報が挙げられます。
  • HJJ参考価格の算出は原則年2回実施します。
  • ファンドオブファンズ(※2)の場合には、投資先ファンドから取得したNAV(Net  Asset Value)をHJJ参考価格とします。NAVはファンド決算日を基準日として最も基準日に近い時期に算出された数値を採用します。

評価区分|評価基準の概要|算出式

A
当初取得額を上回る評価額
経営状況が安定しており、事業の成長が認められる
HJJ参考価格の算出式(運用資産/投資スキーム別)
上場株式
株価 × 持ち株数
非上場株式等
直近ファイナンス価格(※1) × 持ち株数
ファンドオブファンズ
NAV(投資先のファンドから取得可能な場合)
上記以外(※3)
取得価額 × 評価の増加率
B
当初取得額と同等もしくは多少下回る評価額(0%〜25%未満)
経営状況が安定しており、事業の進捗が認められる、事業の進捗に若干遅れが認められる等
HJJ参考価格の算出式(運用資産別)
上場株式
株価×持ち株数
非上場株式
簿価
ファンドオブファンズ
NAV(投資先のファンドから取得可能な場合)
上記以外(※3)
簿価
C1
軽度の懸念
当初取得額を下回る評価額(25%〜50%未満)
事業成長を鈍化させている経営課題が認められる、一時的な事業の後退が認められる等
HJJ参考価格の算出式(運用資産別)
上場株式
株価×持ち株数
非上場株式
取得価額×75%
ファンドオブファンズ
NAV(投資先のファンドから取得可能な場合)
上記以外(※3)
取得価額 × 75%
C2
事業成長懸念
当初取得額を下回る評価額(50%〜75%未満)
事業成長を阻害する構造的な経営課題が認められる、成長性の回復に相当な時間を要する事業の後退が認められる等
HJJ参考価格の算出式(運用資産別)
上場株式
株価×持ち株数
非上場株式
取得価額×50%
ファンドオブファンズ
NAV(投資先のファンドから取得可能な場合)
上記以外(※3)
取得価額×50%
C3
事業継続性懸念
当初取得額を下回る評価額(75%以上)
事業継続性に影響のある経営課題が認められる等の場合
HJJ参考価格の算出式(運用資産別)
上場株式
株価×持ち株数
非上場株式
取得価額×25%
ファンドオブファンズ
NAV(投資先のファンドから取得可能な場合)
上記以外(※3)
取得価額×25%
D
投資回収不能
投資原価が回収される見込みがない
HJJ参考価格の算出式(運用資産別)
上場株式
株価×持ち株数
ファンドオブファンズ
NAV(投資先のファンドから取得可能な場合)
非上場株式
1円
上記以外(※3)
1円
※1
直近ファイナンス価格とは、非上場企業が直近6ヶ月以内に実施した増資等の手段による資金調達時の株価のことを指します。
※2
ファンドオブファンズとは、他の運用会社のファンドに投資し運用するファンドのことを指します。
※3
コンバーチブルノート(転換社債)、NAVを取得できないファンドオブファンズ等