海外ユニコーンに関わる市場動向を中心としたマーケットコラム

MARKET COLUMN

2019年5月10日

WeWork、IPO失敗の懸念

ジェフ・マクドナルド
HiJoJo Partners株式会社
投資助言部 ディレクター
それぞれの国には、それぞれの社会固有の特性があり、その特性をもった製品やシステムがある。例えば、タイでは、行列に並ぶ際、自分の代わりに靴を並べておき、自分は椅子に座って順番が来るのを待つし、イスラエルのキブツ(Kibbutz)と呼ばれる農業主体の伝統的共同体では、全員がユートピアの実現を目指し、労働などで得た利益を共同体全体で共有している。そこに自分が属する社会にはない優れたモノやコトを見出し、身の回りに適用できないかを考える、というようなことはままあることだ。

IPOを前に課題山積

WeWorkは、創業以来コワーキング・スペース市場のパイオニアであり、最も成長著しい企業である。PitchBook Data, Inc.のデータによると、企業評価額は、Softbank、Wellington、Fidelity、T Rowe Priceなど大口投資家からの8億USドル以上の資金調達で、約47億USドルにまで成長した。その一方、ソフトバンク以外の著名なベンチャーキャピタルや有名なプライベート・エクイティ・ファームの多くが、投資家として名前が公に挙がっていない点が気になる。さらに、ソフトバンクが、同社への投資を、年内に16億USドルから2億USドルに縮小すると発表したこともチェックしておきたい。
4月29日、WeWorkは、米国証券取引委員会(SEC)に上場申請書を非公開で提出した。ニューヨークタイムズの報道によれば、同社がSECに最初に書類を提出したのは昨年12月だという。
WeWorkは、IPOを保留しているUberと比べてもかなり見劣りしている。バリュエーション(企業評価)において、 同社はハイテク銘柄として扱われているが、コア事業は不動産業であり、その資産はゼロである。S&Pによる社債の格付は「B +」、つまり「悪条件、金融および経済状況に対する脆弱性がより高い…」というジャンクレベル。事業の参入障壁は低く、景気後退時の影響が大きくなることが予想されるビジネスモデル(同社が結んでいる不動産リース契約期間と、顧客との契約期間が異なるというリース期間の不一致を常に内在)。他にも、現状収益は伸びているものの損失があるなど、問題が山積している状態である。

ユートピアの実現もいいが・・・

WeWorkが、ユートピアの実現に向けて、解決する必要のある課題はまだ数多くあることだろう。しかし、IPOを目前にした同社の成功への第一歩は、これらの山積した課題を解決していくことしかないと確信している。ユートピアの実現は素晴らしい目標だが、投資家にとってWeWorkへの投資にはそれなりのリスクが伴うのは否めない事実である。
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