海外ユニコーンに関わる市場動向を中心としたマーケットコラム

MARKET COLUMN

2019年4月5日

Lyft IPO所感

ジェフ・マクドナルド
HiJoJo Partners株式会社
投資助言部 ディレクター
3月29日時点で、2019年最大規模の米国IPOとなったLyftは、IPOを迎えるまでに10年を費やした。Lyftがこれまで進んできた長い道程についてざっと振り返ってみたい。
Lyftは、Logan GreenとJohn Zimmer、この二人の創業者によって2013年に創設された。創業当初は、都市間を陸路で行き来することの多い長期旅行に目をつけ、Facebookを通じて自動車のドライバーと旅行者とを結びつける「Zimride」と呼ぶサービスを展開していた。この「Zimride」という名称は、共同創業者のGreenがジンバブエ(Zimbabwe)に行った際、相乗りのミニバンタクシーを見たことから名付けられたという。

Lyftの企業評価額の変遷

Lyftは、急成長する革命的なビジネスをめぐり、自治体との衝突が数多くあったものの、2013年末には、Andreessen HorowitzやFloodgate等の米国の大手ベンチャーキャピタルから、その企業評価額を2.75億米ドルと評価され、翌2014年に既存投資家と新参入のAlibabaを中心に行われたシリーズDの資金調達ラウンドでは、 ユニコーンまであと一歩の9.71億米ドルと評価された。
その後、楽天、ゼネラルモーターズ、フィデリティ 等の著名投資家が名を連ねる何度かの資金調達ラウンドを経て、IPO発表前の最終ラウンドの企業評価額は151億米ドルに達した。
2019年に入ると、新年の早いうちにLyftと競合のUBER両社がIPO申請を行い、どちらが先行者利益を勝ち取るか憶測が飛び交っていた。(実際のところは、Lyftは2018年の12月に正式にIPO申請書類を提出していたが、米国政府機関の閉鎖が1月25日まで続き、実際の提出受理は後ろ倒しになっていた可能性が高い。)
そのような中で、多くの投資家は、Lyftの先を行く多様な事業展開を進め、世界各地域で競合となっているUberに対する企業評価額(1,200億米ドル)を参考に、230〜250億米ドルというコンセンサスの下、Lyftの企業評価額を憶測し始めていた。

LyftのIPO

これを踏まえLyftは、IPO前の投資家向けロードショーで、株式の新規発行条件を、戦術的に210〜230億米ドル(一株当たり62〜68 USD)のレンジで設定。
その結果、投資家からはロードショーの2日目には、応募が枠を超える人気となった。投資家からの、共同創設者が不当な量の議決権を保持することになる異なるクラスの株式に対する懸念や、増収しているとはいえ業績的には2018年までに9億米ドル以上損失が拡大していることに対する懸念の指摘があったにも拘わらずだ。
そしてLyftは、多くのヘッジファンドからの圧倒的な需要を反映し、IPOの株式公募価額を一株当たり72米ドルとした。 上場初日となる3月29日、始値は公募価額に対して約21%のプレミアムとなる87.24米ドルをつけ、終値は公募価格に対して約8.7%高い78.29米ドルとなった。

非上場株に対する投資家の需要は依然として堅調

非上場企業投資に携わるHiJoJo Partnersとして、Lyftに関し今回何か重要なポイントを見出すとするなら、それはLyftが現時点で魅力的な投資対象かどうかではない。非上場株に対する投資家の需要が依然として堅調だという点こそが重要なポイントである。そして、成功に向け、うまく経営し、いいポジションニングをとっている真に革新的な非上場企業によって構成されたバランスのよいポートフォリオは、十分に大きなリターンをもたらす可能性があるということを示している。

Lyftは、2019年がエキサイティングで大盛り上がりの年になるかどうか、今後を占う指標になったと言える。
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