海外ユニコーンに関わる市場動向を中心としたマーケットコラム

MARKET COLUMN

2019年10月15日

ハイプサイクルと「Impossible Foods」

先進テクノロジーが成熟していく過程を表すハイプ・サイクル

「ハイプ・サイクル」は、テクノロジーとアプリケーションの成熟度と採用状況、およびテクノロジーとアプリケーションが実際のビジネス課題の解決や新たな機会の開拓にどの程度関連する可能性があるかを図示したもので、新しいテクノロジーの状況を以下の5段階で表している。(IT業界を中心にリサーチ・助言を行う米ガートナー社が開発)。

Gartner社資料よりHiJoJo Partners作成
黎明期

ブレークスルーを起こす可能性がある状態。世間からの注目を得るには初期コンセプトの実証ストーリーとメディアに関心をもってもらうことが重要。多くの場合、実際の製品自体がない状態で、事業として成立するかは検証されていない状態。

「過度な期待」のピーク期
当初サクセスストーリーが喧伝されるが、その一方で多くの失敗も起こる。
幻滅期
製品を改良しアーリーアダプターに受け入れられれば投資は継続されるが、そうでなければ淘汰される状態。
啓蒙活動期
その技術がどの様に利益をもたらすかという実例が多く具体化し始め、理解が広まる。第二世代、第三世代の製品が発表され、多くの企業がパイロット的に資金を提供するが、保守的な企業は依然として慎重な状態。
生産性の安定期

ハイプ・サイクルを脱し新興のテクノロジーからメインストリームのテクノロジーへと進む段階(Mainstream-adoption)。事業継続性の評価基準が明確に定義されており、その技術を適用できる市場の大きさと、その技術の重要度の高さによって利益がもたらされている状態。そのテクノロジーの対象市場がニッチ市場以上のものであれば、継続的な成長が見込める。

ユニコーン企業「Impossible Foods」の評価を、IPOした同業のBeyond Meatの市場評価から考える。

2019年11月25日に、植物由来の人工代替肉の開発・生産で知られるImpossible Foods社が新たに資金調達を行うと報道された。
Impossible Foodsは直近の資金調達ラウンドで20億USドルの企業評価額だったが、投資家間の株式取引(セカンダリ取引)では、その3倍の評価額に相当する株価で取引されており、この報道では企業評価額は、恐らく2〜2.5倍程度の30〜50億USドルになる可能性があるとされている。
この評価が正しいとするなら、これは明らかに同業のBeyond Meat社が2019年5月のIPO以降に一時3.5倍にまで株価が跳ね上がり驚異的なパフォーマンスを見せたことに追随したものだ。しかし、Beyond Meatは未だ利益を上げておらず、Impossible Foodsもおそらく同様だ。
Beyond Meatの株価は、IPO後に驚異的な上昇を見せた後、IPOから6ヶ月しないうちに約250USドルから約78USドルへと急落。現在の時価総額は約50億USドルとなっている。これは奇しくも報道されたImpossible foodsが目指す企業評価額と同じである。
Beyond Meat に対する市場のコンセンサスは下がり続けている。そして、Tyson社やSPAM缶で知られるHormel社等の既存の加工食肉大手が独自の人工代替肉製品を展開するにつれて、競争が激しくなることも予想されている。

Impossible Foodsのハイプ・サイクル

Impossible FoodsのシリーズEの資金調達ラウンドは、シンガポールの政府系ファンドであるTemasekと香港に拠点とするベンチャーキャピタルのHorizons Venturesのほか、エンターテイメント業界の多数の著名人(ラッパーのJay-Z、歌手のKaty Perry、プロテニス選手のセリーナ・ウィリアムズ等)が主導したが、このラウンドのリード投資に誰がなったのかを知りたいところだ。Impossible Foodsは明らかにハイプ・サイクルの第二段階(「過度な期待」のピーク期)にある。
“History doesn’t repeat but it often rhymes.”
歴史は韻を踏むものである。

ユニコーン投資はじめよう

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